「中古の給湯器なら費用を抑えられるかも」「でも、すぐ壊れたらどうしよう」

ガス給湯器の導入費用を節約したい方の中には、このような悩みを持つ方もいらっしゃるかもしれません。中古品の給湯器は、ネットショップやリサイクルショップで、新品の給湯器よりも安価で販売されていることがあります。しかし、リスクが潜んでいるため、導入には慎重さが求められます。

この記事では、中古のガス給湯器を導入するリスクを解説します。新品の給湯器を導入した場合の費用目安も紹介するので、ぜひ、安全で快適な給湯器選びに役立ててください。

給湯器

ガス給湯器は中古で購入しても大丈夫?

ガス給湯器の交換費用は決して安価ではないため、なるべく費用を抑えたいところです。費用を抑える方法の1つとして、中古のガス給湯器の導入を検討する方もいると思います。

しかし使用状況のわからない中古のガス給湯器では、導入費用を抑えられても、すぐに壊れてしまうこともあります。

ガス給湯器は生活の快適性を大きく左右する設備です。導入後の生活にリスクが生じ、コスト増加の可能性もあるため、中古の給湯器の導入はおすすめしません。

中古品の給湯器を購入するリスク

中古のガス給湯器には、次のリスクが伴います。

保証がつかない

中古品の給湯器は、保証が付かないことが大半です。そのため購入後すぐに不具合が発生した場合でも、修理費用は全額自己負担となります。

「壊れたらどうしよう」という不安を抱きながらガス給湯器を使用し続けることは、大きなストレスです。心理的な負担を軽減するためにも、保証のある新品の給湯器を購入したほうが安心です。

使用年数が不明

中古の給湯器には、製品の使用年数やこれまでのメンテナンス履歴が不明なケースもあります。

一見するときれいな状態でも、内部の部品が劣化している可能性があり、購入後に故障や性能低下が発覚することも珍しくありません。

新品でも安価で購入できる

最近では、ガス給湯器の交換業者の多くが、定価よりも大幅に割引した価格で、新品のガス給湯器を販売しています。新品でも安価でガス給湯器を購入できる機会が増えていることから、リスクのある中古品を購入するメリットは少ないといえます。

新品の給湯器は故障のリスクも少なく、トータルコストの観点でも優れています。

取り付け工事のみに対応している業者が少ない

中古の給湯器を購入した場合、取り付け工事を引き受けてくれる業者を探す必要があります。

しかし、ガス給湯器の設置に対応している業者の大半が、製品の販売と工事をセットで提供しています。取り付け工事だけの依頼は受け付けていないケースが多いため、中古品の給湯器を購入しても、取り付けることができないかもしれません。

また、工事のみの依頼は費用が割高になることもあるため、中古品を選ぶと工事費用で結果的に損をするリスクもあります。

給湯器

中古の給湯器は自分で取り付けできる?

給湯器の取り付け作業は、高度な専門知識と資格が必要です。そのため、素人が取り付けることはできません。

資格や知識がなく、見よう見まねで給湯器の取り付けを行うことは、法律違反にあたるだけでなく、大きな事故を招く原因にもなります。

費用を節約したい場合でも、給湯器の取り付けは必ず専門の業者に依頼してください。

IHクッキングヒーター

新品の給湯器を購入・設置した場合の費用相場

新品の給湯器を設置する際の費用相場は、以下の通りです。

給湯器の種類本体価格の相場取り付け費用の相場合計費用の相場
ガス給湯器5万円〜10万円3万円〜5万円8万円〜15万円
電気給湯器30万円〜50万円10万円〜15万円40万円〜65万円
石油給湯器10万円〜20万円3万円〜5万円13万円〜25万円

給湯器の導入費用は、給湯器のグレードや依頼する業者などによって異なります。費用を抑えたい場合は、ひとつ前のモデルを選んだり、必要な機能だけを備えたタイプを選ぶ方法もあります。
現状の機器よりも高機能を望むのか、費用重視で機能は落としても構わないのかなど、要望を業者に伝えることで、ライフスタイルに合った給湯器の提案を受けることができます。

給湯器

給湯器を購入する場合の注意点

給湯器を購入する際は、以下のポイントを考慮して選ぶことが大切です。

購入と取り付けは同じ業者に依頼する

給湯器の購入と取り付けは、同じ業者に依頼することで、取り付け後のトラブルや不具合が発生した際に、スムーズに対応してもらえます。

また、購入と工事を一括で対応してくれる業者であれば、保証内容が統一され、修理や交換が必要な場合も迅速にサポートを受けられるため、安心して利用できます。

使用人数・状況に合った号数の製品を選ぶ

給湯器の号数は、家族の人数や使用状況に応じて適切なものを選ぶことが大切です。たとえば、4人家族の場合は20号以上の給湯器を選ぶと、お風呂やキッチンで同時にお湯を使用しても不便を感じにくいといえます。

一方、一人暮らしや夫婦のみの世帯では16号程度の給湯器でも十分に対応可能です。

製品の機能性をチェック

エコ性能やリモコン操作、追い焚き機能など、給湯器を選ぶ際は家庭のニーズに合った機能が搭載された製品を選んでください。

ライフスタイルに合った機能を搭載した給湯器を選ぶことで、お風呂や洗い物などの日常生活の快適性を維持できます。最近では、高効率タイプの「エコジョーズ」「エコキュート」などの普及も増えており、これらの給湯器は「光熱費の節約」を重視したい方から高い人気を得ています。

設置スペースの有無を確認

給湯器を設置するためのスペースが確保できるかどうかを事前に確認することも大切です。特にエコキュートなど大型の給湯器を選ぶ場合、スペースが限られている住宅では設置が難しいこともあります。

また、設置環境によっては、追加の配管工事や土台の補強が必要となるケースもあるため、事前に業者による現地調査を依頼することをおすすめします。

まとめ|給湯器は新品のほうが長期的なコストパフォーマンスが良い

中古品の給湯器は、新品よりも安く購入できます。しかし設置業者を探すことが難しいことや、購入後すぐに壊れてしまうリスクなどがあることから、新品と比べても総合的にコストパフォーマンスに優れている、とは言い切れません。

給湯器は生活に欠かせない設備です。安心・安全に利用するためにも、新品の給湯器を選び、快適な生活を送ってください。

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