シロアリ被害が発覚すると、家の構造に大きなダメージを与える可能性があります。

自分でシロアリ駆除を行うことも可能ですが、正しい方法や薬剤を選ぶことが、安全に作業しシロアリから家を守る上で大切です。

本記事では、自宅でできるシロアリ駆除の手順やおすすめの駆除剤、作業中の注意点について詳しく解説します。駆除作業に必要な道具やプロに依頼する場合との違いなども合わせて紹介していますので、参考にしてください。

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自分でシロアリ駆除をする場合の方法

自分でシロアリ駆除を行う場合、以下の工程に沿って作業してください。

  1. 1.シロアリの種類を確認する
  2. 2.床下に入るための道具を用意する
  3. 3..床下の事前調査を行う
  4. 4.薬剤を用意する
  5. 5.床下に入り薬を散布・塗布する
  6. 6.片付ける

それぞれの内容を、詳しく解説します。

1.シロアリの種類を確認する

シロアリ駆除を始める前に、まずは家に発生したシロアリの種類を確認しましょう。

日本で一般的に見られるシロアリには、ヤマトシロアリとイエシロアリの2種類があります。種類を正確に把握することで、最適な駆除方法や薬剤を選ぶことができます。

2.床下に入るための道具を用意する

シロアリ駆除を自分で行う場合、床下に入り作業することが大半です。床下は狭く汚れやすいため、以下のアイテムを用意しておくことをおすすめします。

  • ・つなぎ
  • ・マスク
  • ・ゴーグル
  • ・ゴム手袋
  • ・長靴
  • ・ライト(ハンドライト・ヘッドライト)
  • ・図面(簡単な手書きのものでも)
  • ・ペン
  • ・カメラ

3.床下の事前調査を行う

シロアリ駆除剤を使用する前に、シロアリがいる場所の特定と家の構造を確認しておきましょう。シロアリの発生場所や家の構造を把握していないと、使用する薬剤の種類や工法を決められないためです。

薬剤を使用する場所や人が入り込めない場所、劣化がひどく床下侵入が危険そうな場所などを事前に把握することで、効率的に駆除作業が進められます。

4.薬剤を用意する

床下の状態やシロアリの発生場所に合わせて、選ぶ薬剤や使用する工法を選択します。

バリア工法の場合

バリア工法は建物の周りに薬剤を散布し、シロアリの侵入を防ぐ方法です。薬剤の選び方としては、長期間持続するタイプのものが推奨されます。

バリア工法は、今後のシロアリの侵入を防ぐ効果もあります。

ベイト工法の場合

ベイト工法は、シロアリに毒餌(ベイト剤)を食べさせ、巣全体に毒を広げて駆除する方法です。ベイト剤を巣に持ち帰らせることで、広範囲のシロアリを効率的に駆除できます。

巣がどこにあるか分からない場合に効果的な工法です。

5.床下に入り薬を散布・塗布する

必要な準備が整ったら床下に入り、シロアリが発生している場所に薬剤を散布します。バリア工法では家の周囲に薬剤を撒き、ベイト工法の場合はベイト剤をセットします。

作業中は安全を確保しつつ、こまめに休憩を取ることが重要です。

6.片付ける

作業が終わったら床下から出て、使用した道具や防護具をしっかりと清掃し片付けます。また、薬剤を使用した場所の確認や換気なども忘れないよう、注意してください。

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自分でシロアリ駆除を行う場合の注意点

自分でシロアリ駆除を行う場合、次の点に注意が必要です。

1.体の大きい人は無理をしない

床下の作業スペースは非常に狭いため、体の大きい人は途中で動けなくなったり、怪我をしたりする可能性があります。

無理をせずできる範囲で作業を行い、体を痛めるリスクがある場合は、プロに依頼することも検討してください。

2.閉所が苦手な人は床下作業をしない

床下での作業は、閉所恐怖症の人にはストレスがかかります。狭く暗い環境での作業は肉体的にも負担が大きいため、作業が難しい場合は無理をしないことも大切です。

3.こまめに休憩を取る

シロアリ駆除作業は、床下で寝そべった姿勢で移動することもあるため、体力を消耗します。

しかし途中で戻ることも難しいため、床下を移動する最中も、なるべくこまめにその場で休憩を取ってください。

4.必ず2人以上で作業をする

一度床下に入り奥まで進むと、なかなか戻ってこれません。床下で具合が悪くなったりトラブルが発生したりした際にすぐに助けを呼べるよう、必ず2人以上で作業をしてください。

その際、1人は点検口の近くで待機し、床下で作業をする人と連絡を取り合える環境を用意しておくことが大切です。

5.ペットは避難させる

シロアリ駆除剤は、ペットに対して有害な場合があります。作業中はペットを安全な場所に避難させましょう。

特に、魚や小鳥、昆虫などの小さなペットは、駆除剤に対して敏感なため注意が必要です。

6.殺虫剤を使用しない

市販の一般的な殺虫剤はシロアリに効果が薄いとされています。効果のない殺虫剤を撒き続けても、環境や健康に悪影響を与えるだけでシロアリの駆除はできないため、使用は避けた方が無難です。

シロアリを駆除する際は、必ず専用の薬剤を使用してください。

シロアリ駆除はプロへの依頼も検討しよう!

シロアリ駆除は自分で行うことも可能ですが、基本的にはプロに依頼をした方が安心です。

シロアリの発生場所の特定は、素人には困難です。誤った箇所でシロアリの対策を講じてもシロアリ被害を止めることはできず、シロアリ駆除剤による環境や人体へのリスクだけが生じてしまいます。

またシロアリの駆除作業は、床下で行うことが大半です。狭くて暗い床下での作業は、体力も精神も磨耗します。

さらにシロアリ駆除には大量の駆除剤が必要になることも。駆除剤による費用負担が大きい場合、プロに依頼したほうがコストパフォーマンスが良いケースも考えられます。

シロアリ駆除のプロは専門知識や豊富な経験を活かして、シロアリを効率的に駆除します。駆除後の予防やアフターメンテナンスにも対応してもらえるため、長期的に家を守るのであれば、シロアリ駆除はプロに依頼をした方が安心です。

シロアリ駆除をして家の健康を守ろう

シロアリ被害を放置すると、家全体に深刻な影響を与える可能性があります。定期的な点検や予防を行い、シロアリの侵入を防ぐことが大切です。

家の健康を守るためにも、早めにシロアリ駆除を行い、快適な住環境を維持しましょう。

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