【2024年度版】高効率給湯器の買い替え・交換で使える補助金とは?
2024/08/04
2024/08/04
省エネ性が高く、ガス代や電気代の節約になることで人気の高効率給湯器。効率良く湯沸かしができることはわかっていても、設置費用が高くて導入に躊躇してしまう方も少なくありません。
そこで今回は、高効率給湯器の買い替えや交換で使える補助金について解説します。
目次
高効率給湯器とは、一般的な給湯器と比べ、エネルギー消費量を抑えながら効率良くお湯を沸かせる給湯器の総称をいいます。燃料費を抑えることで、節約につながるメリットがあります。主な種類としては下記が挙げられます。
・エコキュート ・エコジョーズ ・エコフィール ・ハイブリッド給湯器 ・エネファーム |
「住宅省エネ2024キャンペーン」は、温室効果ガスの排出量を減らすことを目的に始まった補助金です。家庭部門における温室効果ガスの減少でインパクトの大きい住宅省エネ化の促進につながる取り組みを行っています。
同事業は4つの補助事業の総称で、事業によって補助対象が異なります。高効率給湯器が補助対象になるのは、「給湯省エネ2024事業」と「子育てエコホーム支援事業」の2つです(同一製品に重複申請は不可)。
「給湯省エネ2024事業」とは、高効率給湯器(エコキュート、ハイブリッド給湯器、エネファームなど)の購入や交換にかかる費用の一部を負担する事業です。同事業は、2023年に行われた給湯省エネ事業の後継事業になります。
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給湯省エネ2024事業で補助される金額を、種類ごとに解説します。
エコキュートでは、1台につき8万円が補助されます。加えて下記の要件を満たしていれば、最大で1台あたり13万円の補助が受けられます。
加算要件 | 補助額(加算額) | |
A要件 | インターネットに接続可能な機種で、翌日の天気予報や日射量予報に連動することで、昼間の時間帯に沸き上げをシフトする機能を有するものであること | +2万円/台 |
B要件 | 補助要件下限の機種と比べて、CO2排出量が5%以上少ないものとして、aまたはb※1に該当するものであること | +4万円/台 |
A+B要件 | – | +5万円/台 |
※1 a:2025年度の目標基準値(JIS C 9220 年間給湯保温効率または年間給湯効率(寒冷地含む))+0.2以上の性能値を有するもの、または b:おひさまエコキュート
エネファームは、1台につき18万円が補助されます。それに加えて、下記の要件を満たしていれば、最大で1台あたり20万円の補助が受けられます。
加算要件 | 補助額(加算額) | |
C要件 | ネットワークに接続可能な機種で、気象情報と連動することできる。また、停電が予想される場合に稼働を停止しない機能を有するものであること | +2万円/台 |
ハイブリッド給湯器は、1台につき10万円が補助されます。それに加えて、下記の要件を満たすと、最大で1台あたり15万円の補助を受けることが可能となります。
加算要件 | 補助額(加算額) | |
A要件 | インターネットに接続可能な機種で、昼間の再エネ電気を積極的に自家消費する機能を有するものであること | +3万円/台 |
B要件 | 補助要件下限の機種と比べて、CO2排出量が5%以上少ないものとして、一般社団法人日本ガス石油機器工業会の規格(JGKAS A705)に基づく年間給湯効率が116.2%以上に該当するものであること | +3万円/台 |
A+B要件 | – | +5万円/台 |
「子育てエコホーム支援事業」とは、2050年のカーボンニュートラル実現に向けた事業で、子育て世帯や若者世帯を対象にした補助事業です。なお、事業名に「子育て」と入っていますが、リフォーム(機器交換)においては子育て世帯以外の方も対象に含まれます。
高効率給湯器をはじめ、食洗機や宅配ボックスなどの設置にも一定の補助金が交付されます。2023年11月2日以降に着工・改修したものが補助対象となります。
同事業では、要件を満たすと高効率給湯器(エコキュート、エコジョーズ、エコフィール、ハイブリッド給湯器)の設置で1戸あたり30,000円が補助されます。対象要件は、それぞれ下記のとおりです。
種類 | 対象要件 |
エコキュート | JIS C9220:2018に基づく年間給湯保温効率、または年間給湯効率が3.0 以上(ただし寒冷地仕様は2.7 以上)であること。 |
エコジョーズ | 給湯暖房器の給湯部熱効率が94%以上であること。給湯単能器やふろ給湯器のモード熱効率が83.7%以上であること。 |
エコフィール | 油だき温水ボイラーの連続給湯効率が94%以上であること。石油給湯機の直圧式にあって、モード熱効率が81.3%以上であること。石油給湯機の貯湯式にあっては74.6%以上であること。 |
ハイブリッド給湯器 | 電気式ヒートポンプとガス補助熱源機を併用する熱源設備システムで、貯湯タンクを持ち、年間給湯効率が102%以上であること。 |
それぞれの性能要件を満たし、対象製品として登録されたものが補助対象になります。株式会社ノーリツ、リンナイ株式会社、ダイキン工業株式会社、タカラスタンダード株式会社など、多くのメーカーの製品が補助対象になっています。詳しく知りたい方は公式サイトをご参照ください。
全国の自治体では、毎年独自に省エネ設備の交換や買い替えに伴う補助金制度を行っています。ここでは、現在実施中の高効率給湯器に関する補助金制度をいくつかご紹介します。
※2024年7月執筆時点の情報です。予算額に到達した場合は期限内でも受付を終了することがあります。必ず最新情報をご確認ください。
対象設備 | エコキュート | エネファーム |
補助金額 | 15,000円/台 | 25,000円/台 |
補助要件 | ・風呂の保温機能がある機種においては、日本産業規格C9220評価に基づく年間給湯保温効率が2.7以上であるもの ・風呂の保温機能がない機種においては、日本産業規格C9220評価に基づく年間給湯効率が3.1以上であるもの ・貯湯容量が240リットル未満の小容量タイプ(一体型タイプを含む。)多缶式タイプ、多機能タイプのいずれかに該当する製品については、当該年間給湯保温効率もしくは当該年間給湯効率が2.4以上であるものまたは同等の性能を有するもの | 一般社団法人燃料電池普及促進協会による機器の登録を受けたエネファームと同等の性能を有するもの |
対象期間 | 2024年5月27日~予算上限に達するまで | |
対象工事 | 2024年4月1日以降に設置したものが対象 |
申請受付期間は、2024年5月27日から予算上限に達するまで。2024年4月1日以降に設置したエコキュートとエネファームが対象になります。
対象設備 | エコキュート |
補助金額 | 30,000円/台 |
補助要件 | ・市内に住所を有する個人であり、対象設備が新品かつ未使用であること ・自ら居住する住宅に対象設備を設置していること ・同一の住宅で当該補助金の交付を受けていないこと |
対象期間 | 2024年9月13日~2024年11月15日 |
対象工事 | 2023年9月1日から2024年8月31日までに設置したものが対象 |
申請受付期間は、2024年9月13日から2024年11月15日で先着順ではなく抽選となります。2024年9月13日から2024年11月15日に設置したエコキュートとエネファームが対象になります。
参照:令和6年度沖縄市住宅用太陽光・省エネ設備設置補助金のご案内
対象設備 | エコキュート、エコジョーズ、エコフィール、ハイブリッド給湯機、エネファーム |
補助金額 | 実際に要する工事費用と各々のモデル工事費を比較し、いずれか低い額の合計 |
補助要件 | ・市内に住所を有する者(市内の一戸建て住宅・共同住宅の住戸専用部分) ・耐震性能があるもの(1981年6月1日以降に着工されたもの |
対象期間 | 2025年1月31日まで |
対象工事 | 2025年1月31日まで |
申請受付期間は、2025年1月31日まで。なお、限度額は省エネ基準を満たすと40万円 (子育て世帯または若者夫婦世帯は55万円)、ZEH水準だと70万円 (子育て世帯または若者夫婦世帯は85万円)になります。
対象設備 | エコキュート |
補助金額 | 補助対象設備の設置等に係る費用の額 |
補助要件 | 高効率給湯器のうち、冷媒として二酸化炭素を使用するもので、日本産業規格(JISC9220)の評価に基づく性能表示があるもの |
対象期間 | 2024年4月1日~2025年3月31日 |
対象工事 | 2024年度中に設置が完了したエコキュートが対象 |
申請受付期間は、2024年4月1日から2025年3月31日まで。2024年度中に設置が完了したエコキュートが対象になります。1世帯あたりの補助上限額50,000円です。
参照:住宅環境創エネ・省エネ・蓄エネ設備の設置費補助金について
対象設備 | エコキュート | エネファーム |
補助金額 | 30,000円/台 | 60,000円/台 |
補助要件 | ・既築個人住宅または集合住宅の区分所有者で当該住宅にシステムを設置するもの・システムが設置された新築の建売個人住宅を取得するもの・個人住宅の新築または取得にあわせて、当該住宅にシステムを設置するもの | |
対象期間 | 2024年4月1日~2025年1月31日 | |
対象工事 | 2024年4月15日~2025年2月28日までに工事したものが対象 |
申請受付期間は、2024年4月1日から2025年1月31日まで。2024年4月15日から2025年2月28日までに設置したものが補助対象になります。補助上限は1世帯あたり2台を限度とし、エコキュートは1台30,000円、エネファームは60,000円です。
参照:2024年度(令和6年度)環境配慮型システム等設置費補助金制度について
お湯は毎日使用するもの。地球環境やお財布に優しい高効率給湯器を選択するメリットは多いです。
少しでも初期費用を抑えるために、ぜひ本記事で紹介した補助金制度をうまく活用してみてください。
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