エアコンのフィンが汚れていると、エアコンの冷暖房効率が落ちてしまいます。
フィルターやルーバー、カバーなど、目に見えるパーツはお手入れしやすいですが、フィンの掃除はしたことがないという方も多いのではないでしょうか?

この記事では、エアコンのフィンを綺麗に掃除する方法を手順ごとにくわしく解説いたします。
エアコンのフィンの役割や汚れの種類についても紹介するので、エアコンのフィンについて知りたいという方は、ぜひ参考にしてみてください!

エアコンのフィンとは?

エアコンのフィンは、フィルターの奥にある部品です。冷却フィン、熱交換器とも呼ばれます。

フィンとは英語で「ヒレ」を意味します。冷却フィンは、金属製の薄い突起がたくさんついています。
この薄い突起の隙間にホコリやカビが溜まってしまうと、冷暖房効率が下がってしまうのです。

冷暖房効率が下がると、設定温度をいくら下げても冷房の効きが悪いと感じたり、エアコンの結露が室内に逆流してきたりと、さまざまなトラブルの原因になります。

消費電力も余分にかかるため、家計にも優しくありません、

フィンの役割

そもそもエアコンのフィンにはどのような役割があるのでしょうか?

エアコンのフィンは、アルミなど熱伝導率の高い金属でできています。
空気に触れる面積を広くするために、凸凹した形状になっているのが特徴です。

エアコンに吸い込まれた室内の空気は、フィルターを通過し、冷却フィンの中を通ります。
その時に、冷房時や除湿時には、冷却フィンが室内の空気から熱を奪い、暖房時には室内の空気に熱を乗せる役割を果たしています。

空気がフィンの隙間を通ることで、より効率的に空気を冷やしたり温めたりすることができるのです。
そのため、フィンが汚れて隙間が塞がれてしまうと、せっかくの性能を活かせず、効率が下がってしまいます。

また、フィンに汚れが溜まると、異臭の原因にも。
フィンの間を空気が通り抜けるため、フィンの汚れについているニオイが風にのって室内に拡散されてしまいます。

カビ臭いニオイがするときは要注意です。

エアコンのフィンにつく汚れの種類

フィルターの奥にあるフィンですが、どのような汚れが溜まるのでしょうか?

エアコンのフィンにつきやすい代表的な汚れ3つをご紹介します。

ほこり

エアコンのフィンにつく汚れの中でも、一番多いのが「ほこり」です。

室内の空気中には常にほこりが漂っています。
目に見えない大きさのホコリがエアコンの吸気口から取り込まれる際にフィンに付着し、気づかぬうちに蓄積してしまうのです。

特に、結露で濡れたフィンは汚れがつきやすいため、注意が必要です。

冷房運転後に内部クリーンをしないでいると、フィンが濡れたままになってしまい、ほこり汚れもつきっぱなしになってしまいます。
そのまま放置すれば、古いほこり汚れのうえに汚れが蓄積し、どんどん雪だるま式に汚れが増えてしまうのです。

また、ほこりがフィンに蓄積したまま使い続けると、アレルギーの原因にもなり得ます。
ほこりに含まれるダニや花粉はアレルギー症状を引き起こしやすいため、アレルギー体質の方やお子さんのいるご家庭では特に注意が必要といえるでしょう。

カビ

カビは湿度の高い環境を好みます。

エアコン運転中、冷却フィンは濡れた状態になっていることが多いため、湿度が高くなりやすい環境です。
内部に汚れがたまっていたり、使い方をあやまると、エアコンの内部にカビが生えてしまう可能性が。

フィンが結露し、ほこりがつくと、カビにとってはさらに繁殖しやすい環境となってしまいます。
フィンにカビが繁殖すれば、フィルターはもちろん、ルーバーや吹き出し口などにカビが発生する原因となります。

カビの胞子がエアコンの風にのって、部屋中に散らばるなんて、考えるだけでゾッとしますよね。

カビが発生すれば、もちろんエアコンの冷暖房効率も低下してしまいます。
悪臭の原因にもなるため、早めの対策が必要です。

油汚れ

キッチンの近くに設置されたエアコンでは、油汚れがフィンに付着することがあります。
調理中に発生した蒸気に含まれる油が空気中に漂い、エアコンの吸気口から取り込まれてしまうためです。

換気扇の油汚れと同じ仕組みと考えるとわかりやすいかもしれません。

油汚れはベタベタしているため、ほこりを蓄積させる原因にも。
さらに、油汚れがフィンに溜まってしまうと、自分で除去するのは難しくなってしまいます。

フィンの油汚れが気になる場合は、業者のクリーニングを利用するか、買い替えを検討するのが効率的です。

エアコンのフィンは自分で掃除できる?

エアコンのフィンの掃除は、自分で行うこともできます。
ただし、一般的にメーカーはフィンの掃除を自身で行うことは推奨していません。

分解洗浄や市販のエアコンクリーナーを使って掃除し故障した場合、保証期間内でも対象外となる可能性があります。

保証期間を過ぎたエアコンなら、自分でフィンの掃除をしてみるのも良いかもしれません。
適切な手順で細心の注意を払って作業するようにしてください。

自分で掃除するのが難しいと感じたら、専門業者に依頼することも一つの選択肢です。
エアコンのお手入れに特化した専門業者に頼むことで、エアコン内部のメンテナンスを行うことができます。

ただし、業者によるエアコン洗浄も、分解が必要になるものは、メーカー保証対象外となることがありますのでご注意ください。

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エアコンのフィンの掃除方法

エアコンのフィンを自分で掃除する際には、市販のエアコンフィルターを使った方法がおすすめです。

用意するもの

  • ・市販のエアコンクリーナー
  • ・掃除機
  • ・古歯ブラシ
  • ・ゴム手袋
  • ・マスク

フィンの掃除には、専用のエアコンクリーナーを使うのがおすすめです。フィンのよごれをおとせるエアコンクリーナーをお使いください。

フィンは薄い金属部品がたくさん使われています。
汚れを取ろうと無理に擦ったり、手で触るとフィンを曲げてしまう可能性があります。
できるだけ、手で触らずに優しく掃除しましょう。

手順1. コンセントを外してからフィルターを外す

まず、エアコンの電源を切り、コンセントを外します。
クリーナーを使う際には、感電のリスクがあるため、必ずコンセントを外してください。

エアコンのカバーを開け、フィルターも取り外します。フィルターに汚れがたまっていると、フィンに汚れがつく原因となります。

この機会にフィルターの掃除も一緒に行うと良いかもしれませんね!

手順2. 掃除機でホコリを吸い取る

まずは、フィンに付着したほこりを掃除機で軽く吸い取ります。
掃除機のノズルをフィンにぶつけないよう気をつけながら作業してください。掃除機のノズルに柔らかなブラシを取り付けるのもおすすめです。

フィンの向きに沿って動かすと、汚れを吸い取りやすくなります

手順3. エアコンクリーナーを吹きかける

掃除機でほこりを取り除いたら、市販のエアコンクリーナーをフィンに吹きかけます。
エアコンクリーナーの使用方法をよく読み、正しい使い方で使用してください。1度の掃除で1本を使い切るように記されているタイプのものもあります。

クリーナーを吹きかけた後、数分間放置してから拭き取ります。
電装部にクリーナーがかからないよう注意してください。

手順4. フィルターを取り付け、送風運転で乾かす

クリーニングが終わったら、フィルターを元に戻し、エアコンのカバーを閉じます。

その後、エアコンの内部クリーン機能で内部を乾燥させると、さらに効果的です。
内部クリーンの代わりに、送風運転を1時間程度行うのもおすすめです。

まとめ

エアコンのフィンは見えにくいパーツですが、汚れが溜まると冷暖房効率が下がってしまいます。
汚れが気になる場合は、お掃除することで、エアコンの性能が元に戻るかもしれません。

エアコンの効きが悪いと感じたら、フィンの汚れをチェックしててください。

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