エアコンの除湿(ドライ)とは?冷房との違いや使い分け、設定温度について解説!
2024/06/10
2024/06/10
エアコンの「冷房」と「除湿」の使い分けに悩むことはありませんか?
どちらも暑い時期に使う機能なので、違いがわからないと使い分けが難しいですよね。
エアコンの「除湿(ドライ)」は、蒸し暑い季節を快適に乗り切ることができる便利な機能です。
ジメジメした梅雨の時期や蒸し暑い日に使うと、効率的に体感温度を下げることができます。
この記事では、エアコンの除湿機能とは、冷房との違いや適切な使い方、設定温度について詳しく解説します。
目次
エアコンの除湿(ドライ)機能は、室内の湿度を下げるためのモードです。
冷房は「室温を下げる」機能であるのに対し、除湿やドライモードでは「湿度を下げる」ことを優先して運転するため、ジメジメしている日に使うことで、効果を実感できます。
ただし、実は外気温が高い日には、冷房で室温を下げた方が早く湿度が下がる可能性もあるため、使い分けが難しいと言われているのです。
除湿を上手く活用するには、「湿度」と「温度」の関係を理解しないといけません。
空気は、温度が高いと水分を多く含みやすくなる傾向があります。そのため、気温が下がれば下がるほど、空気中の水分が少なくなる傾向があるのです。
夏、暑い日に湿度が高くなりやすく、冬の寒い日には乾燥しやすいですよね!
暑い日に冷房機能の方が早く湿度を下げることができるのは、部屋を急速に冷やすことで室温が下がり、室内の空気の水分量も下がるのが理由です。
室温が高くないのに、湿度が高い日には、冷房を使っても室温がそこまで下がらないため、除湿機能を使うことで、効率的に湿度を下げることができます。
エアコンの冷房機能は、室内の空気を取り込み冷媒で冷却したあと、冷たい空気を送風し、部屋を冷やす機能です。
対して、除湿機能は、室内の空気を取り込み、急速冷却することで空気の水分を奪い、湿度を下げる機能です。
仕組みは同じですが、温度と湿度、どちらを優先させるかが異なる機能となっています。
ただし、エアコンの機種によっては、除湿機能の中でも、部屋を冷やさない『再熱除湿』という仕組みを利用した除湿モードを搭載している場合もあります。
通常の除湿機能では、空気を冷却して湿気を除去し、そのまま冷たい空気を部屋に戻します。
蒸し暑い日に湿度を下げるのにはちょうど良いですが、場合によっては室温が下がりすぎることも。
エアコンの冷たい風が苦手な方や冷え性の方は、肌寒く感じる可能性もあります。
「再熱除湿機能」なら、では、冷却して水分を取り除いた空気を再加熱してから室内に送風します。
通常の除湿機能よりも電力はかかりますが、部屋が寒くならないのが特徴です。
室温を冷やさずに除湿したい時に便利な機能となっています。
再熱除湿機能は、日立なら「カラっと除湿」、ダイキンなら「さらら除湿(ハイブリッド方式/リニアハイブリッド方式)」など、メーカーにより名称が異なります。
部屋の除湿をする方法として、エアコンの除湿機能のほかに「除湿機」を使う手がありますよね。
除湿機はエアコンと同じ仕組みのものもあれば、乾燥剤に水分を吸着させ、ヒーターで加熱するタイプのものもあります。
除湿機の除湿方式によっては、暑い日に使用すると部屋が熱くなってしまうデメリットがあります。
その点、エアコンの除湿機能なら、部屋を冷やすこともできるので、蒸し暑い日や夏にも利用できます。
一方で、部屋の室温が低い日は、エアコンの除湿機能だとあまり効果を感じないことも。
そういった時には、除湿機で除湿すると湿度を下げることができます。
ちなみに、除湿機で除湿すると水がタンクに溜まりますが、エアコンで除湿すると、ドレンホースを使って外に水が排出されます。
タンクの水を捨てるのが面倒という時にもエアコンの除湿機能がオススメです!
では、エアコンの除湿機能と冷房機能の使い分けはどうすれば良いのでしょうか?
好みによって使い分けるのでも良いですが、使用環境によっては、除湿または冷房の方が効率的に運転できることもあるでしょう。
除湿を使った方が良い場合と冷房を使った方が良い場合、それぞれのシチュエーションについて詳しく解説いたします。
まず、除湿を使うだけで快適になるのが「湿度が高く、気温はそれほど高くない日」です。
梅雨の時期や初夏の雨の日などは、湿度を下げるだけで快適に過ごすことができます。
室内の空気がさらっと乾くことで、汗をかきやすくなり、体温調節がしやすくなるため、熱中症予防にも効果的です。
季節や地域によっては、気温が低い日でも湿度が高いことがあります。
こういった日には、再熱除湿機能を使うと、部屋を冷やさずに除湿することができます。
また、部屋干しの洗濯物がある場合は、除湿機能を使うことで早く洗濯物が乾きます。
室内のジメジメも解消されるので、一石二鳥ですね!
反対に、真夏日や猛暑日など、気温が30度越えで暑さを感じる場合は、冷房がおすすめです。
冷房は室温を下げるはたらきが大きいため、暑い日には効きがよく、素早く部屋を冷やしてくれます。
気温が高いだけでなく、湿度も高い場合も同じです。
冷房機能を使って室温を下げると、湿度を下げることができます。
急速に部屋を冷やせば、室温が下がるにつれ、室内がカラッとしてくるのを実感できるはずです。
最近は熱帯夜の日が増えてきたため、寝苦しい夜も多いですよね。
寝ている間の熱中症を防ぐためには、寝る前にエアコンで室内を冷やし、寝ている間は除湿で湿度を保つと快適に過ごせます。
最後にエアコンの除湿に関するよくある質問をまとめてみました。気になることがないか、チェックしてみてください!
エアコンの除湿機能を使用する際の適切な設定温度は、25℃~28℃程度と言われています。
この範囲で設定することで、快適な湿度を保ちながら過ごしやすい室温にキープすることができるはずです。
設定温度を極端に低くすると、消費電力が増えてしまいます。室温を下げたい時は、冷房を使うのがオススメです。
湿度が高いと「体感温度」が高くなります。一般的には、10%湿度が上がると、体感温度が1度上がると言われているため、湿度を下げるだけで、快適に過ごせるようになるのです。
また、湿度が高いと、カビやダニが繁殖しやすくなったり、ゴキブリなどの害虫が増えやすくなってしまうという面も。
湿度を適切に管理することで、目に見えないところをクリーンに保ちやすくなるといったメリットもあるのですね!
湿度が高い日は「除湿」、暑い日には「冷房」と機能を使い分けることで、効率的にエアコンを利用することができます。
最新式のエアコンなら、自動機能で除湿と冷房を使い分けてくれるものも。除湿と冷房は、消費電力も大きく異なるため、使い分けで節電・節約効果も期待できます。
除湿と冷房の使い分けをマスターし、快適な室内環境をつくりましょう!
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