給湯機器メーカーのコロナが2001年に世界で初めて一般販売を開始し、現在では約3割もの住宅に採用されているエコキュート。累計出荷数も増え続けている一方、その多くが交換時期を迎えています。約10年間の使用を想定した設計ですが、中には15年、20年と長期間ご使用されているケースもあります。このページではエコキュートの寿命と交換時期について詳しくご案内いたします。
エコキュートの寿命は約10年
エコキュートの耐用年数・寿命は各メーカー10年を想定した作りとなっています。ただし「設置場所」、「使用方法」、「使用頻度」、「定期的にメンテナンスされているか」、などによって寿命が異なります。
修理部品はそのモデルの製造終了からメーカーで10年間を目安に在庫として保管されます。10年以上経つと部品が無い可能性が高く、修理が難しいため交換時期を迎えていると判断できます。
製造メーカーごとの無償保証期間を比較
エコキュートの交換時期は使用から約10年が目安ですが、5年以内であればメーカーから無償保証が適用される場合があるのでご確認ください。保証期間はメーカーごと、部位(部品)ごとに異なります。水道水と井戸水・地下水利用といった水質の異なる環境でも保証内容に違いがありますのでご注意ください。
水道水に接続して利用する場合のメーカー保証一覧となります。
寒冷地及び寒冷地に該当する地域の場合は寒冷地仕様を、海岸線や海沿いの塩害地には耐塩害地(耐重塩害地)仕様のエコキュートを正しく設置することで、一般地に設置した場合と同じ保証が適用されます。
本体※ | リモ コン |
冷却 系統 ヒート |
貯湯 タンク からの 水漏れ |
|
---|---|---|---|---|
パナ ソニック |
1年 | 1年 | 3年 | 5年 |
ダイキン | 1年 | 1年 | 3年 | 5年 |
三菱電機 | 2年 | 2年 | 3年 | 5年 |
日立 | 1年 | 1年 | 3年 | 5年 |
コロナ | 2年 | 2年 | 3年 | 5年 |
井戸水(地下水)・高硬度水で利用できるエコキュートは「パナソニック」「ダイキン」「日立」から販売されています。メーカー指定の水質基準が担保されている場合に限り、メーカー保証が受けられます。
本体※1 | リモ コン |
冷却 系統 ヒート |
貯湯 タンク からの 水漏れ |
水熱 交換 器 の つまり |
|
---|---|---|---|---|---|
パナ ソニ ック |
1年 | 1年 | 3年 | 5年 | 3年 |
ダイ キン |
1年 | 1年 | 3年 | 5年 | 3年 |
日立 ※2 |
5年 | 5年 | 5年 | 5年 | 5年※3 |
ヒートポンプユニットだけを交換できる?
エコキュート機能のほとんどはヒートポンプユニットに集約されています。機能部が集中する本体(ヒートポンプユニット部及びヒートポンプユニットの冷媒系統)はほとんどのメーカーで貯水タンクよりも短い保証期間に設定されています。ダイキンでは比較的長期間使用できる貯湯タンクを残し、ヒートポンプユニットだけの交換を可能としています。
ヒートポンプユニットだけの交換は、貯湯タンク・ヒートポンプのまるごと交換に比べ費用を抑えられますが、セット販売価格に比べ割高になります。また交換しない貯湯ユニットにおいては経年劣化した状態で使用することになるため、今後修理が必要になる可能性もあります。交換時の費用だけでなくデメリットも含めご検討ください。
交換時の費用を抑えられる
作業時間が短いからすぐに利用できる
後から貯湯ユニットだけの交換も可能
まるごと交換するよりも割高
貯湯ユニットの故障リスクはそのまま
製造メーカーごとの有償保証(延長保証)期間を比較
エコキュートは各メーカーで有料延長保証があります。延長できる期間や費用はメーカーごとに異なりますが、最長10年の保証は共通して用意されています。約10年間が修理部品の保有期限と考えると延長保証は有効な選択肢になります。井戸水、地下水利用でも延長保証加入は可能です。
10年以上経過しており、交換を検討している場合にご参考ください。(交換できるくんではエコキュートに無料10年保証を付けています。
延長期間ごとの 保証費用 |
5年 | 7年 | 8年 | 10年 |
---|---|---|---|---|
パナ ソニック |
11,524円 | 25,666円 | 29,700円 | |
ダイキン | 30,800円 | |||
三菱電機 | 11,880円 | 25,562円 | 31,220円 | |
日立 | 23,049円 | 31,219円 | ||
コロナ | 11,880円 | 25,520円 | 31,130円 |
除菌ユニットは消耗品にあたるため延長保証の適用外
ダイキン、三菱電機、日立には除菌機能を搭載した機種やグレードがあります。
貯湯ユニット内にある「除菌ユニット」は消耗品に該当するため、メーカー延長保証の対象外となります。除菌ユニットの寿命・交換時期と費用をまとめました。
搭載機種
X、Aシリーズの角型フルオートタイプ
ふろ配管を通るお湯に深紫外線を照射しながら循環運転。菌の増殖、お湯のにごりも抑える効果があります。
搭載機種
Sシリーズ
湯はり後に菌の増殖を抑制し、入浴中から入浴後まで、お湯がきれいで快適。防臭効果も期待できます。
搭載機種
ナイアガラシリーズ
フルオート高機能シリーズ
循環運転時に深紫外線を照射することで菌の増殖を抑制。お湯のにごりを抑え、一晩たってもお湯がきれいです。
※2 ユニット交換費用は2023年7月時点の参考価格となります。最新情報は各メーカーHPよりご確認ください。
エコキュートを長く使用するために
エコキュートは正しい取付・メンテンナスを行うことで長くご使用いただけます。お住まいの地域によって必要となるお手入れも異なります。寿命をのばし、長持ちさせる方法についていくつかご紹介いたしますので改善できる場合はお試しください。
ヒートポンプユニット周辺に充分なスペースを確保する
エコキュートはヒートポンプユニットで外気の空気を圧縮して作り出した熱を利用することで水道水からお湯を沸かします。
ヒートポンプユニットの背面から外気を吸い込み、熱を奪い取った空気は全面から排出される仕組みとなります。
- 外壁に近すぎる(10cm以上離れていない)
- 雑草が生えて吸気を阻害している
- 吹き出し口の前を荷物などで塞いでいる
上記に該当する場合は十分な排気ができず、機器本体にも負担がかかって劣化しやすくなります。十分なスペースが確保されていない場合は「除草する」、「荷物をどかす」など適切な対応を行うことで長持ちにつながります。
給水ストレーナーを定期的に清掃する
貯湯タンクの給水接続部にあるストレーナー(フィルター)の清掃も定期的に行う必要があります。
水道水に含まれるミネラル成分によりストレーナーに白い結晶物が付着すると詰まりの原因となります。
ストレーナのお手入れ方法は取扱説明書に記載されておりますので、半年〜1年に1度の頻度で清掃されることをオススメいたします。
ふろアダプターを清掃する
浴槽内に設置されているふろアダプターは水質や使用状況により目詰まりを起こすことがあります。カバーを取り外し、定期的に掃除することでとエラーの発生頻度を抑えることができます。
ファインバブル入浴機能がある場合は、アダプターの取扱説明書に記載されている清掃手順に沿ってお手入れしてください。
メーカーで推奨している入浴剤を使用する
多くのエコキュートでは入浴剤の使用が可能ですが、メーカー、販売時期、機種によっては「使用を推奨しない」としている入浴剤もあります。
酸・アルカリ・硫黄・塩などを含む入浴剤や温泉水は、ふろポンプの不具合や配管などの腐食の原因となるため使用はお控えください。
パナソニック製品で利用できる入浴剤の例ダイキン製品で利用できる入浴剤の例
三菱製品で利用できる入浴剤の例 コロナ製品で利用できる入浴剤の例 日立製品で利用できる入浴剤の例
エコキュートの外装を清掃する
エコキュート本体に目立った汚れが付着している場合は固く絞った布なので拭き取り清掃を行ってください。
特に海沿いの塩害地域はこまめに外装をお手入れすることで塩害による外装材の劣化進行を遅らせることが出来ます。この際、水洗いは漏電や火災の原因になりますのでご注意ください。
エコキュートの交換時期と注意点
エコキュートはどのタイミングで買い替えるのがベストでしょうか?生活における給湯設備の重要性、交換する時期などについてご紹介いたします。
生活に支障が出る住宅設備ほど早めに交換
ガスコンロやビルトイン食洗機は、無ければ多少の不自由さを感じる程度ですが、エコキュート・ガス給湯器などの給湯設備が故障して「お湯が出ない」となると生活に大きな影響が出ます。給湯設備は「生活必需品」といえるほど重要な機器のため、完全に壊れて使えなくなる前に交換することをおすすめいたします。
お湯が出ない!急を要する場合こそ慎重な判断を
エコキュートが故障して急にお湯が出なくなると慌ててしまいがちです。特に交換となった場合は早くお湯を出せるようにと、在庫がある業者を選ぶことを最優先となり、費用やその後の保証のことなどは見落としがちになります。
交換工事を依頼する際は提示された見積が妥当であるか、十分な施工経験・実績があるか、対応、工事を含めた保証、アフターフォローサービスなど含め慎重にご判断ください。
設置後、10年経過している場合は交換を検討
各メーカーで修理部品は該当モデルの生産終了から10年間保持していますが、それ以降は部品の在庫がなくなり次第、修理が出来なくなります。
使用期間が10年を超えると、経年劣化により不具合となる箇所(パーツ)も多くなります。修理しても別の箇所が故障するなど結果的に費用がかさみ高額となることも。またお湯が使えない期間が発生して生活に支障が出るケースも考えられます。
生活必需品であるエコキュートは、使用10年を目安に不具合が発生したら早めに買い替えるほうがメリットが多く、トータルの費用も抑えられるのでおすすめです。修理と交換で迷われている場合はご使用年数からご検討ください。
設置後10年未満でも交換した方が良いケース
※冷媒回路故障
①リモコンの修理費目安 | |
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リモコン通信異常 | 37,000円 |
②貯湯タンクの修理費目安 | |
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給水・給湯サーミスタ異常 | 16,000~ 35,000円 |
給水・給電源電圧異常(基盤交換) | 52,000円 |
温水コイル故障 | 87,000円 |
③ヒートポンプの修理費目安 | |
---|---|
DCピーク異常、CT以上 ※冷媒回路故障 |
52,000~ 109,000円 |
修理は故障した箇所の部品交換となります。エコキュートは機能部の多くがヒートポンプユニットにあり、中でも冷媒系統の部品(熱交換器)の交換は高額になる傾向にあります。貯湯タンク側に搭載されたサーミスタ(温度センサー)、減圧弁、逃し弁、三方弁、温水コイルなどの部品交換で修理を行うケースの場合は、まるごと交換した場合にかかる費用と比較することをおすすめします。
10年未満でも修理費が高額となる場合は交換も検討する
修理ではなく交換するメリット
エコキュートは2001年に初めて市販された給湯設備で、ガス給湯器に比べるとまだまだ歴史の浅い機器になります。ただその機能性は各電力会社の新たな電気料金プランやオール電化割引などの料金優遇、2012年の太陽光発電の電力固定買取制度の開始などとともに急速に向上してきました。
買い替える事でより便利に、より快適に、また省エネ機能も向上して経済メリットも得られるようになりました。修理が必要になった際は最新機種との機能差、省エネ性能の差も考慮することをオススメいたします。
エラーコードから修理費の目安を確認する
エコキュートのリモコンに表示されるエラーコードは対処を必要とする重要なサインです。ご使用者様で解決できるエラー(お風呂の栓の閉め忘れなど)もあれば、製造元であるメーカーの修理となる不具合が発生する場合もあります。
特に機能が集約されているヒートポンプユニット関連のエラーは修理費が高額になる可能性もあるため「修理するか」、「まるごと買い替えてしまうか」不具合内容を参考にご判断ください。
109,000円(税込)
ご使用中のエコキュート品番を入力し、該当するエラーコード、症状を選択すると症状・状況、診断結果、修理した場合の目安金額が確認できます。
81,000円(税込)
エコキュート → 修理のご相談 → 故障診断を選び、流れに沿って症状を選択、表示内容をご確認ください。エラーキャンセルの方法も確認できます。
188,100円(税込)
不具合一覧が表示されます。症状(状態)とその修理費用、補足内容をご確認ください。掲載の無いものは修理窓口にお問い合わせください。
その他、症状から不具合を見つけたら
不具合・故障はエラーコード・エラーメッセージで確認できるもの、確認できないものがあります。使用中に何かがおかしいと感じた際は本体から「水漏れしていないか」、「異音が出ていないか」などご確認ください。
配管凍結や断水などによって水が供給されない
配管凍結や断水などによって水が供給されない
水が供給されなくなると、リモコンにエラーメッセージが表示されます。配管凍結の場合は配管にタオルを巻いてぬるま湯をかければ早くに状況が改善することもありますが、外気温によっては状況が悪化する可能性も。お昼ぐらいになれば外気温度が上がり自然に凍結が解消されるのでそのまま待つのがベストな選択となります。
リモコンの電源が入らない
リモコンの電源が入らない
リモコンの電源が入らない場合は「漏電でしゃ断器が落ちている」「分電盤のブレーカーが落ちている」可能性を確認してください。どちらも異常がない場合は、リモコン線の断線、リモコンまたは本体の故障が考えれれるのでまずは設置した工事業者への連絡をおすすめいたします。
配管から漏水(水漏れ)している
配管から漏水(水漏れ)している
本体周辺が水浸しの場合は配管からの水漏れが考えられます。特に貯湯タンク・ヒートポンプユニットを繋ぐ配管はメンテナンスを前提に露出されており、被膜が不完全な場合、雨風・紫外線等に経年さらされることで亀裂が入ってしまうこともあるので注意が必要です。ポタポタと水がいつも垂れている状態は配管部からの漏水をご確認ください。
まとめ
生活必需品の給湯設備は計画的な買い替えを
エコキュートの買い替えは10年が目安ですが、10年未満でも高い修理費がかかったり、頻繁に故障・不具合が起こるようであれば早目に交換したほうが良いことをご案内いたしました。また10年以上使用して不具合が無い場合でも、計画的に交換しておけば突然の故障でお湯が使えなくなるといった生活への影響も少なくなります。
- エコキュートの寿命は10年が「目安」
- 10年未満でも修理費が高額の場合は交換も検討
- 頻繁に修理が必要になる場合も同様に交換を検討
- エコキュートは生活必需品なので計画的な交換を推奨
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エコキュートの交換工事費
(まるごとサービスパック)
工事タイプ | まるごとサービスパック 費用 |
---|---|
エコキュートから エコキュートへ交換 |
139,800円(税込) |
電気温水器から エコキュートへ交換 |
154,800円(税込) |
※給湯タイプ(フルオート・オート・給湯専用)にかかわらず、費用は同じです。
※既設エコキュート・電気温水器の撤去処分を含みます。
※搬入経路または設置場所が狭小で特殊搬出入が必要な場合、別途費用がかかります。
交換できるくんのエコキュート交換 内訳
交換できるくんのエコキュート交換 内訳
商品代金
まるごと
サービスパック
商品・工事※
全品10年保証
下記すべて含めたコミコミ価格!
基本工事費
撤去費
出張費
運搬費
部材費
室内養生費
設置前清掃
使用説明
廃材運搬
処分
諸経費
事務経費
※無料10年保証は2022年10月1日以降のお見積り依頼から対象となります。
※養生範囲は「室内で交換作業をするスペース」になります。それ以外をご希望の場合はご相談ください(別費用となります)。
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※2022年10月1日以降のお見積り依頼が対象となります。